「海外在住のフリーランス」って最近よく聞くな!かっこいいよね!
フリーランスになると好きな場所から働けるから、そのメリットが生かせるんじゃな
憧れるけど、実際問題ビザとか納税ってどうなっているのか気になるな!
海外でフリーランス活動するにはどうしたらいいのか解説していこう!
海外で自分の能力を生かして働く…なんて、とてもカッコイイですよね。グローバルな経験を積みながらスキルアップを目指せる海外フリーランスという言葉をご存知でしょうか。
日本でも注目を集めるフリーランス。最大の魅力は好きな場所から働けるライフスタイルにあります!いつかはフリーランスとして海外で活躍したい!と思っても、「税金はどうするの?」「ビザは?」「おすすめの国は?」などと疑問がたくさん出てくるものです。
この記事では、ドイツにてフリーランスビザを獲得した筆者が、分かりやすく海外フリーランスについて解説していきます。
この記事はこんな人にオススメ!
- 海外フリーランスに憧れる人
- ビザや納税先が分からない人
- 海外での案件獲得法を知りたい人
- 渡航先で人気の国や特徴を知りたい人
海外でフリーランスをするにはどんなスタイルがあるの?
フリーランスになればどこからでも仕事ができるから、簡単に海外移住できちゃうの?
まずはどんな形で海外でフリーランスができるのかを知ることから始めてみよう
ネット環境とパソコンさえあれば仕事が成立することも多いフリーランス。職種も多いため、海外で生活しながら仕事をするという生活スタイルも夢ではありません。
ただし、海外に行くにビザが必ず必要になり、さらには渡航先のビザが就労可能かどうかも大切なポイントに。ここでは、日本人フリーランサーが海外から働く場合に焦点を当て、どんな形で海外滞在ができるのか代表的な例をご紹介します。
①渡航条件付きの「ワーキング・ホリデービザ」
通称「ワーホリ」で知られるビザ。国によって異なるケースもありますが、基本的に日本国籍を保持する18歳から30歳までの青少年を対象とし、世界23ヶ国にて1年の滞在資格と就労許可を取得できます。
ちなみに、ワーキング・ホリデーの制度で滞在できる国は一生で一度きり。
ワーキングホリデーで行ける国
オーストラリア、イギリス、カナダ、ニュージーランド、アイルランド、アイスランド、韓国、香港 、台湾、ドイツ、スペイン、フランス、オーストリア、デンマーク、ポーランド、ポルトガル、ノルウェー、スロバキア、リトアニア、ハンガリー、チェコ、アルゼンチン、チリ
(2019年10月現在)
※このビザでは子供や被扶養者の同伴は禁止されています。
※似ている名称で「ワーク・アンド・ホリデー・ビザ」というものもありますが、内容は異なりますのでご注意ください。
②海外拠点で活動する「フリーランスビザ」
フリーランス(個人事業主)業を滞在希望国に認めてもらい発行してもらうのが「フリーランスビザ」。「海外」という地で素性の知れない日本人にビザを発行する、ということもありビザ発行国側では審査が行われるのが一般的です。
国によって審査内容は異なるものの、海外に滞在&フリーランス業をするにあたって、相手国に信頼されるだけの現実的で具体的な書類証明をする必要があります。
ビザ申請のために必要な書類の例
貯金残高証明 :渡航先でしばらく生活できる能力を証明するもの ビジネスプラン:どのようなフリーランス業で稼いでいく予定なのかを示すもの 収入予定表 :どのくらいの収入が見込めるかを示すもの 契約書 :既存クライアントから仕事が保証されていると証明するもの |
③日本を拠点とし、海外に短期滞在できる「短期滞在(観光)ビザ」
日本のパスポートで利用できる「短期滞在(観光)ビザ」を使い、海外に短期滞在してフリーランス業をする方法がこちら。
気軽に海外に出られる観光ビザですが、あくまでも「観光目的」であるため現地での就労は認められません。この場合には生活拠点は日本なので、フリーランサーは海外短期滞在中(旅行中)に日本のクライアントと遠隔で仕事を行うケースが圧倒的です。
④配偶者の関係で海外に滞在するケースも
結婚後外国人パートナーの国に移住したり、海外赴任・海外転勤する旦那さんなどと一緒に海外移住するケースがこちら。この場合、どのようなビザで現地滞在するかによって内容が異なります。
例えば、扶養家族としてビザを取得する場合、そのビザで就労自体が可能かどうか、そして就労が可能な場合はどんな条件なのかをチェックする必要があります。
海外で活躍するフリーランサーの納税義務は?どの国で払う?
海外に居ながら収入があった場合って、どこに納税するの?そもそも税金を払わないとだめなの?
収入が発生する以上、納税は必須!脱税だけは絶対に避けよう!
納税義務に関しては、基本的には「どの国に住んでいるか」によって違いが出てきます。つまり、日本の「住居者」か「非住居者」がポイントになります。詳しく見ていきましょう。
納税義務がきまる日本の居住者・非居住者の判断の方法
我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。
国税庁 No.2875 居住者と非居住者の区分
「住所」は、「個人の生活の本拠」をいい、「生活の本拠」かどうかは「客観的事実によって判定する」ことになります。
国税庁 No.2875 居住者と非居住者の区分
「居所」は、「その人の生活の本拠ではないが、その人が現実に居住している場所」とされています。
国税庁 No.2875 居住者と非居住者の区分
ポイントは国内に生活の拠点があるかどうか、または、現実的に国内に1年以上住んでいるかどうかにあります。
例えば、日本の住民票を抜いて「フリーランスビザ」で海外移住する場合には、日本では非居住者となり滞在国にて納税義務が発生するのが一般的。
その一方で、短期滞在として海外旅行できる「観光ビザ」は、拠点が日本となるため日本での納税となる考え方です。
海外で働くフリーランスが注意することはある?
なんだか海外フリーランスって意外と難しそうな気がしてきたかも…
日本で働くよりも色々と決まりごとがでてくるからな。ここでは、まず絶対に押さえておくべきポイントを解説しよう
フリーランスになるとパソコン一つあれば働く場所を選ばない身軽さが魅力ですが、その一方で海外滞在する上でビザの存在からは逃げられません。特に、ビザの内容によって滞在内容もガラリと変わってくるので注意が必要です。
ここでは特に注意したい3つのポイントをご紹介します。
①就労可能なビザかどうかをチェック
先に説明した通り、旅行目的の「観光ビザ」では現地就労が認められませんが、住居国であり納税義務のある日本のクライアントとの遠隔の仕事はセーフとカウントされます。
その一方、滞在する国で現地のクライアントを発掘しフリーランス活動したいと考える場合には、「フリーランスビザ」など現地で就労できるビザは必須になります。
②フリーランスビザを取得するなら「その国にいなければいけない理由」が必要
自分の実力を発揮して海外移住できる夢のような「フリーランスビザ」。ただし、収入さえあればどんな仕事内容でも構わないということではありません。
「なぜその国でフリーランスビザが必要なのか」を証明する必要もあり、現地でのクライアントがいるかどうか、語学力のレベルなどもビザ申請時の審査対象になるケースも。
また、晴れてフリーランスビザを取得できても、結局日本のクライアントばかりで滞在国にクライアントがいない場合、「現地にいる意味がない」とみなされることもあります。
その場合、ビザ延長が不可になるケースもあるので、延長を視野に入れるのであれば積極的に滞在国と関わる姿勢が必要になります。
③トラブルに備え十分な貯金をしておくことが大切
海外でのフリーランス活動ですが、慣れない環境で体調を崩したり、役所への手続き等で最初のうちは思った以上に仕事が進まないことも多々あります。
どんなに計画的に移住手続きを進めたとしても、「予想外のトラブルはつきもの」だと思っておいて損はないでしょう。そんな時に備え、やはり資金は多くあって困ることはありません。
海外でもフリーランス収入を得る4つの方法
海外でフリーランスを始めるとなると、今度は逆に日本のクライアントに直接会えなくなっちゃうよね
遠隔になるからこそ、海外フリーランスがどんなふうに仕事を獲得するのか知っておくとよいぞ
筆者も実際経験した「海外からでも収入を得る方法」は下記の通り。
- 日本にいるうちにクライアント発掘
- 知人からの案件紹介
- クラウドソーシングサイトを活用
- ブログやSNSで情報発信
詳しくは下記でご紹介していきます。
先にも説明しましたが、海外でフリーランス業で収入を得る場合にはビザの就労ルールに注意しましょう。
日本にいるうちから長く付き合えるクライアントを発掘する
海外からでも働けるフリーランスになりたいと思うのであれば、なるべく早い段階で長期で関われるクライアントを探すのも大切。
日本のクライアントが見つかれば、現地の就労ビザが無くても「観光ビザ」で旅行しながら収入を見込めます。
また、現地で就労できるビザを最終的に取得したい場合には、ビザ申請国で予めクライアントを獲得しておけば審査時の大きなプラスポイントとなるでしょう。
現地で営業活動やフリーランス仲間から仕事を紹介してもらう
海外の現地で就労ができるビザを持っている場合には、現地での営業活動にて仕事を獲得できます。仕事探しの代表的な手は、「営業」と「フリーランス仲間からの案件紹介」。
特に海外での営業は、自分をアピールできる「ポートフォリオ」が履歴書代わりになるため必要不可欠。英語、もしくは現地で使用される言語用に翻訳したものを準備しましょう。
現地で活躍する日本人フリーランスが集まるコニュニティーを利用するのも手です。
フリーランス案件が見つかる クラウドソーシングサイトを利用する
手数料が発生するケースもあるのですが、それでもフリーランスにとってメリットの多いクラウドソーシングサイト。日本だけでなく海外のサイトも積極的に活用するのがおすすめです。
日本の代表的なクラウドソーシングサイト
・クラウドワークス
・ランサーズ
海外の代表的なクラウドソーシングサイト
・Upwork
・Fiverr
ブログやSNSで営業
フリーランスになったからには、是非とも自分をアピールするためにブログやSNSを積極的に利用するのもおすすめ。
ブログ記事更新やSNS運用は手間かかるというデメリットがありますが、それ以上に受けられる恩恵もたくさん!
海外でフリーランスをするのに強い職種はある?
いつかは海外からフリーランスしたい!って思う人ってきっといるはず。有利になる職種ってあるのかな?
「遠隔でもクライアントと仕事が進めやすい」と「海外在住」がキーポイントじゃ
確かに、海外に居ながらフリーランス活動しやすい職種が存在することは間違いありません。ここでは具体的な例を挙げて、どのような職種が海外フリーランスとして成立しやすいのかを解説します。
これから海外も視野に入れてフリーランス活動をしたい方は、是非とも参考にしてみてください。
ネットさえあればできる仕事
近年人気の傾向にあるのが、パソコンとインターネットさえあれば成立するIT系フリーランスの仕事です。
IT系フリーランスは遠隔でもクライアントとやり取りができるため、働く場所を選ばないというメリットが。その一方で、クライアントからは即戦力を求められます。
未経験でもOKな職種もありますが、その場合収入が低くなるデメリットも。
海外だからこそ役立つ語学系の仕事
王道なのが翻訳・通訳業でしょう。日本人でありながら海外にいることを生かして、語学系のフリーランス活動をする方法も。
資格が必要となる正式書類の翻訳なもありますが、最近では「ウェブサイトの言語を日本語にしてほしい」「ゲーム中のセリフを日本語にしたい」など、どちらかというとセンスが問わせたりする依頼内容も増えています。
海外フリーランスデビューに人気の国はある?
今から海外フリーランスを目指すなら、どの国がいいとかトレンド的なモノはあるの?
もちろん!フリーランスデビューしやすい場所を紹介するぞ
ここ数年注目を集めている「海外フリーランスデビューに人気の国」は東南アジアとヨーロッパでしょう。
具体的にどうして人気なのかを、海外からフリーランスビザで活動する筆者独自の目線で語っていきます。
海外に居ながら日本と仕事をするスタイルを確立しやすい東南アジア
物価の安さ、日本からの距離も近く、比較的住みやすいと言われる東南アジア。観光ビザで入国し、日本のクライアントから収入を得て、安く現地で滞在し生活費を浮かせるフリーランスが多い印象です。
多くのアジア諸国では、遠隔で仕事ができるクラウトソーシングサイトを利用することで、現地で得られる給料相場の何倍も多くの収入が得られるデータも。
一応同じアジア圏なので、食に関してもそこまで困らないのもポイントではないでしょうか。
参考サイト
本格的に海外移住を視野に入れるならヨーロッパ
長期滞在を視野に入れて、本格的に海外移住を目指すフリーランスに人気なのがヨーロッパ。
特に近年ではドイツのフリーランスビザが注目を集めていて、「新しい可能性にチャレンジしたい」と意気込む新人フリーランスがビザ取得で狙う国でもあります。人気なのはIT系ビジネスで、プログラマーやデザイナーなどが活躍しています。また、音楽、カメラ、アートなどアーティスト系もトレンドです。
冒頭でお伝えしましたが、筆者もドイツでフリーランスビザを取得したという経緯も。ちなみに地域によりますがドイツでは英語が通じる場所も少なくないので、ドイツ語に不安がある方も最初は英語で乗り切れることが多いのもポイントです。
自由に働けるフリーランスだからこそ海外という選択肢ができる!
働く拠点を海外にまで広げられるのはフリーランスのメリットだよね!まさしく「自由」って言葉がぴったり!
日本でフリーランスは比較的新しい働き方じゃが、世界ではどんどん採用されているんじゃ!
フリーランス先進国であるアメリカによると、なんと2027年までに全人口の50.9%がフリーランスになるとの調査結果が!
日本でのフリーランス人口も年々増加をたどっていることから、企業に属することだけが「仕事」ではないという考えが表れている証拠と言えますね。
今後は時間や場所の枠を超えて、どんどん働き方の多様化が見込まれます。これからフリーランス活動を始めたいという方にとっては、「どんな場所でどんな生活を求めるのか」も併せて考えてみるいい機会になることでしょう。