フリーランスの税金は高い?損しない節税テクニックと基礎知識を大公開!

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フリーランスになったらとにかくレシートや領収書を集めるのが大切って聞いたよ。それ以外全然わかんないや

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節税のためにそれも一つの手段じゃな!だけどそれ以上に出来ることはたくさんあるぞ!

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正直今まで会社任せで自分の税金について全然理解してなかったんだ(汗)

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大丈夫!意外とそんな人も多いモノじゃ。フリーランスの税金は高いと言われがちだけど、節税テクニックを知れば怖くないぞ!

フリーランス業を始めるとなると、切っても切り離せないのが税金のお話。今まで会社員だった人は会社が面倒を見てくれていたけれど、フリーランスになったらすべて自分で対応しないといけません。

しかし、税金となると難しい単語がたくさん出てきますし、手続きも煩雑になることから、苦手意識をもっているフリーランスも少なくないのが実情です。

そんな方のために、この記事ではわかりやすく税金の基礎から、フリーランスが知っておくべき節税テクニックをご紹介していきます!

この記事はこんな人にオススメです

  • とりあえず全ての領収書やレシートを集めている人
  • フリーランスの税金が高いと聞いて不安な人
  • とにかく税金で損をしたくない人
  • そもそも税金の基本情報が分からない人
目次

フリーランスが知っておきたい基本的な4つの税金(所得税・住民税・個人事業税・消費税)

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そもそも税金って聞くと「消費税」くらいしか馴染みが無いんだよね

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一番身近だからな!消費税以外にも大きく分けて3つあるんじゃ。

「税金のことなんて全く分かりません!自動的に計算されて引かれるものでしょう?」

残念ながら、この考えは会社員にしか通用しません!フリーランスは税金の計算も支払いもすべて自分で行いますかといって、だれも教えてくれない税金の話。知らないと損することばかりです。

フリーランスになったからには、税金の基礎知識はしっかり押さえておきましょう!まずは最低限知っておくべき4つの税金についてみていきます。

①所得税

【所得税】とは、一年間の所得に対してかかる税金。所得税は5~45%の間で変動し、稼げば稼ぐほど税率が増える累進課税です。(※計算方法と累進課税のしくみは後ほど解説します)

ちなみに、混同されがちな「収入」「所得」の言葉。税金を考える際には全く異なることを覚えておいてくださいね。

  • 収入…フリーランスの場合、事業によって得た売り上げを指す。
  • 所得…収入から「経費」を差し引いた額。さらに「控除」を差し引いた額が「課税所得」。

豆知識:所得を計算して税務署に提出するのが「確定申告」

1年間の所得の合計が38万円を超える全国民には、所得税の納税義務が発生します。その際、所得を計算して国(税務署)に申告・納税するのが【確定申告】。(※会社員であば基本的に年末調整で計算されます。)

ポイント
所得税が決まると他の税金も決定していきますので、この「確定申告」がフリーランスとしての納税のスタートラインです!

確定申告に関しては後ほど詳しく説明します。

②住民税

【住民税】とは、自分が住んでいる都道府県&市町村に支払う税金。税率は、所得に対して原則一律10%です。

豆知識:確定申告後に住民税が決定される仕組み

確定申告により所得税が計算されると、国から市町村に情報が行き、住民税が決定します。所得税(3/15まで)と住民税(6月)の支払いに時差があるのはこのためです。

ポイント
無事所得税を納めてやれやれと一息ついてまもなく、自治体から住民税の決定通知書が届きます。納付書も届きますので、忘れずに納税してくださいね!

③個人事業税

【個人事業税】とはその名の通り、個人が営む自事業に対してかかる税金。所得に対して課税されます。職種によって0~5%(所得290万円以下は免税)と決められていて、かかる人とかからない人がいます。

住民税と同じように、所得税をもとに計算され自治体から納付書が届きます(支払いは8・11月)。

豆知識:職種別の事業税率一覧

第1種事業
(5%)
・物品販売
・運送取扱業
・料理店業
・遊覧所業
・保険業
・船舶定係場業
・飲食店業
・商品取引業
・金銭貸付業
・倉庫業
・周旋業
・不動産売買業
・物品貸付業
・駐車場業
・代理業
・広告業
・不動産貸付業
・請負業
・仲立業
・興信所業
・製造業
・印刷業
・問屋業
・案内業(通訳案内業を除く)
・電気供給業
・出版業
・両替業
・冠婚葬祭業
・土石採取業
・写真業
・公衆浴場業(むし風呂等)
・電気通信事業
・席貸業
・演劇興行業
・運送業
・旅館業
・遊技場業
第2種事業
(4%)
・畜産業
・水産業
・薪炭製造業

第3種事業
(5%)

・医業
・公証人業
・設計監督者業
・公衆浴場業(銭湯)
・歯科医業
・弁理士業
・不動産鑑定業
・歯科衛生士業
・薬剤師業
・税理士業
・デザイン業
・歯科技工士業
・獣医業
・公認会計士業
・諸芸師匠業
・測量士業
・弁護士業
・計理士業
・理容業
・土地家屋調査士業
・司法書士業
・社会保険労務士業
・美容業
・海事代理士業
・行政書士業
・コンサルタント業
・クリーニング業
・印刷製版業
第3種事業
3%
・あんま
・マッサージ又は指圧、はり、きゅう、柔道整復
・その他の医業に類する事業
・装蹄師業

開業届や確定申告の職業欄で自治体が判断しますので、同じ職業でも自治体によって課税・非課税の判断が異なる場合も。特にWebデザイナーやユーチューバー、アフィリエイターなどの新しい職業は、自治体によって業種の区分があいまいです。

判断が異なる例

【イラストレーターの場合】
芸術業(0%)/デザイン業(5%)

【ブロガーの場合】
文筆業(0%)/広告業(5%)

④消費税

【消費税】とは、売り上げに対して課税される税金。

買い物などで店で支払う消費税は聞きなじみがありますが、それはあくまで「消費者」側の話。フリーランスとして事業を行うと、サービスに対して支払われる消費税を「預かる」立場に。預かった税金はきちんと国に治める義務があります。

豆知識1:フリーランスの消費税課税義務は1,000万円がボーダーライン

フリーランスとして覚えておきたい、前々年の課税売上「1,000万円」の壁。消費税の課税義務は以下のように決定されることを覚えておきましょう。

  • 売上1,000万円超え→納める義務あり(課税事業者)
  • 売上1,000万円以下→納める必要なし(免税事業者)

    ※前年の1月1日~6月30日に課税売上高が1,000万円を超えていた場合は課税事業者となる特例あり)

ポイント
先ほど「前々年」と説明した通り、納税のタイミングは2年後になります。

豆知識2:納税義務がない1000万以下のフリーランスでも消費税の“徴収”はできる

「売上1,000万円なんて自分には関係ないから、消費税は預かる必要ないか…」と思ったフリーランサーは多いはず!これは大きな勘違い。

日本の消費税制度では、消費されるものすべてに対して消費税を請求できます。結果的に売上1,000万円以下で納税しなかった差額は利益(益税)として手元に残ることに。たびたび問題視される制度ではありますが、制度上正当な利益です。

「納税義務の有無に関係なく消費税を請求できる」と覚えておいてくださいね。なお、消費税は税抜き価格で請求可能で、クライアント側が税抜き価格を拒否するのは違法になります。

ポイント
契約時には相違がないよう十分注意し、請求書には内税か外税かをきちんと明記しておきましょう。

税金と同じ扱いになる2カテゴリー(国民健康保険・国民年金)

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実はほかにも税金と同じカテゴリーの項目があるんじゃ!しかも控除対象だから節税に繋がるぞ!

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節税対象になるの!?知っておいて損はないね

税金を考えるうえで意外と見落としがちになるのが「国民健康保険」と「国民年金」この2つも税金の一種です。しかも、支払った分は社会保険料控除として節税に。

フリーランスになると、これらの手続きも支払いもすべて自分で行わなければなりません。この機会に合わせて理解を深めておきましょう。

国民健康保険税

全ての国民が何かしらの医療保険に入る必要があり、フリーランスも同様。会社員以外は、「国民健康保険」に加入するのが一般的です。国民健康保険の補償内容は、医療費3割負担、高額医療費制度など。

国民健康保険の保険料(国民健康保険税)は、以下の項目で変動し、基本的に収入が多くなるほど保険料が上がる仕組みです。

  • 加入する家族の人数
  • 収入
  • 年齢

豆知識:国民健康保険の切り替え手続きは各市区町村の窓口で

必要書類、本人確認書類をもって各市町村窓口で加入手続きを行います。退職時してフリーランスになったら、会社から以下のような退職日が記載された書類を受け取りましょう。

  • 社会保険資格喪失証明書(連絡票)
  • 離職票(ハローワークに提出する前に)
  • 退職証明書 (社印などが押印してあるもの)

手続きが終了すると、「国民健康保険被保険者証(保険証)」が交付されます。

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国民年金税

会社員からフリーランスになった場合、厚生年金から国民年金への切り替えが必要になります。忘れずに手続き完了させてくださいね。

国民健康保険と違い、国民年金の保険料(国民年金税)は一律です(毎年物価などにより変動)。受給額は納付した期間で決定。以下のようなリスクに備えるための制度です。

  • 老齢基礎年金:65歳から受給
  • 障害年金:病気やけがで障害が残ったら受給
  • 遺族年金:死亡時に妻や子供が受給

豆知識:国民年金の手続きは各市区町村の窓口や年金事務所で

年金手帳と被用者年金制度の資格喪失日を証明できるものいずれか1通(以下参照)を持って、窓口で手続きを行います。

  • 退職証明書
  • 健康保険喪失証明書
  • 離職票
  • 第1号・第3号被保険者資格取得勧奨状

厚生年金と違って国民年金の保障は少ないといわれています。リンクの記事を参考に、自身で追加の備えも検討しておきましょう。

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フリーランスと源泉徴収について

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ねぇねぇ源泉徴収って言葉はよく聞くけど、仕組みまで把握できてないんだ

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大丈夫!フリーランスと会社員の源泉徴収は内容が変わってくるから知らなくて当然!説明していくぞ

【源泉徴収】とは、報酬が発生した時点で「国が所得税を先取りするしくみ」のこと。職種によって差がありますが、大体報酬の10.21%が引かれています。

会社員とフリーランスでは、この仕組みが少し違ってきます。少し複雑な話になりますが、企業と仕事をするフリーランスには必要な知識です。

会社員の所得税は源泉徴収されている!

会社員の場合、所得税・住民税、社会保険料は給料の支払い時に天引きされています。細かな違いですが、源泉徴収(先取りして仮払いする)のは所得税のみ。その他の税金に関しては、前年度の所得をもとに確定した金額が天引きされます。

年末調整をして、何をいくら天引きしたか記載されているものが「源泉徴収票」。年末調整時に還付金が支払われるのは、払いすぎた所得税が返ってくるからなんですね。会社員は、これらの手続きすべてを自動で会社が行ってくれているのです。

フリーランスが源泉徴収されることはある?

実はフリーランスも、企業と仕事をした際には所得税が源泉徴収されています。会社員と同じくあくまで仮払い。払いすぎた税金が還付されるのも同じです。

会社員と違うのは、「還付の手続きもすべて自分で行わなければならない」こと!その申告と納税を行うのが確定申告なんです。

以下で詳しく説明していきますね。

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税金とは切り離せない!フリーランスの確定申告と納税の流れ

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確定申告って、聞いただけですごく身構えちゃう…

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フリーランス1年目の確定申告は初めてのことだらけだけど、2回目からは簡単じゃ!怖がらずに挑戦しよう

とても複雑で面倒に感じるかもしれませんが、フリーランスになったら確定申告を避けては通れません。未申告で脱税なんて、もってのほかですね。

きちんと管理し申告することで、払いすぎた税金が還付されたり、節税の効果が得られたり、フリーランスにとっての強い味方にもなり得ます!損することのないよう、まずは確定申告の流れを確認しておきましょう。

STEP
所得をベースに確定申告

自分の所得を計算して申告し、所得税の納税額を決定させます。確定申告書や決算書などの必要書類をそろえて税務署に申告、これを毎年規定の期間で行います。

所得の計算方法は後ほど説明していきますね。

STEP
所得税が決まると他の税金も決定する

所得税が決まると、各自治体に通達が行きその他の税金も決まります。自治体から事業者に通知が送られ、各自納付する仕組みです。

STEP
還付金で払いすぎてしまった税金を取り戻せる

あらかじめ源泉徴収された所得税は、確定申告によりようやく正式な徴収額が決定します。つまり、確定申告しなければ源泉徴収され払いすぎてしまった所得税は還付されません!

フリーランスになると、還付金が発生する場合がほとんど。いくら源泉徴収されているか計算するために、普段から取引明細等などで源泉徴収税額を集計しておくようにしましょう。

取引先によっては1年分の支払調書を発行してくれるケースも。発行可能かどうかは事前に確認し、可能な場合は早めに依頼しましょう。

※支払調書とは
個人事業主に対し1月1日から12月31日までの期間において支払った報酬・料金・契約金等について発行する書類。「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」のこと。企業が税務署に提出するもので、報酬を支払った相手への発行義務はない。

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フリーランスの税金はどう計算するの?

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フリーランスになったらどんな風に税金が決まるのかも知っておくとよいぞ!

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正直計算とか苦手だから、分かりやすく解説してくれると嬉しいな!

所得税が決まればすべての税金が確定する!というわけで、ここでは所得税の計算方法を簡単にご紹介します。

知っているようであいまいになりがちな、「経費」と「控除」の用語はここで押さえてしまいましょう!

STEP1.課税所得の決定

まずは所得の基本をおさらいから。

【収入(売上)】-【経費】=【所得】が確定します。

さらに、【所得】-【控除】=【課税所得】が決定する流れです。

この課税所得を基準に所得税が確定します。

課税所得確定のまとめ

経費とは

事業を行う上でかかる支出のこと。明確なルールが存在しないので以下の基準を参考に自身で振り分ける必要があります。

・事業に関係があるものか
・常識を逸脱していないか
・仕事に使ったことを説明できるか

控除とは

所得から経費以外である一定の金額を差し引くことを指します。「あなたはこの控除が使えます」と丁寧に教えてくれることはないので、自分に適用される控除を知っておくようにしましょう。

STEP2.課税所得に応じた税率を掛ける

STEP1で算出した課税所得に規定の税率を掛け算します。下の表にある通り、税率は5~45%。所得が多いほど税率が上がる累進課税制度です。

税率表

課税される所得金額税率
195万円以下5%
195万円超え 330万円以下10%
330万円超え 695万円以下20%
695万円超え 900万円以下23%
900万円超え 1,800万円以下33%
1,800万円超え4,000万円以下40%
4,000万円超45%

豆知識:税金はいきなり上がらない!累進課税の話

先に示した税率表、「4,000万円超えは45%」ということは半分近く税金!?と驚かれた方もいるのではないでしょうか?多くの人が勘違いをしているこの累進課税制度。ラインを超えるといきなり税率が上がるわけではありません。

例:年間の課税所得200万円の場合

  • 195万円以下:5%
  • 195超330万円以下:10%

200万円に10%が課税されるわけではありません。195万円に5%、残りの5万円に10%が課税されます。

所得が上がるにつれて計算がややこしくなりますが、この計算を簡単にできるのがこちらの表です。所得税は、【課税所得】×【税率】-【控除額】で簡単に算出できます。

所得税の速算表

課税される
所得金額
税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超え
330万円以下
10%97,500円
330万円超え
695万円以下
20%427,500円
695万円超え
900万円以下
23%636,000円
900万円超え
1,800万円以下
33%1,536,000円
1,800万円超え
4,000万円以下
40%2,796,000円
4,000万円超え45%4,796,000円

フリーランスの税金が高いと言われる4つの理由

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フリーランスになると税金が高くなるって話をよく聞くんだけど、それってホント?

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自分自身ですべて管理しないといけないから感覚的に高いと感じるケースもあるのが現状じゃ。

「フリーランスって、会社員より税金高いよ~」という話を耳にしたことはありませんか?しかし実際、会社員もフリーランスも税金の計算方法は変わりません。

なぜ高いと言われているのか、その理由を4つ解説していきます。

理由①納税額は前年の所得に応じて決まり、全額自己負担だから

会社員からフリーランスに転身して年収が大きく下がった場合、税制上、翌年の負担は大きく感じます。多くのフリーランスが加入する「国民健康保険料」も前年の所得に応じて決まりますので同様です。

さらに、会社員の場合は健康保険料と厚生年金の保険料は会社と折半です。フリーランスは全額自己負担。これが、フリーランスの税金が高いと言われている一番の理由です。

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支払う税金がまとめてやってくるから、大きな金額を目の前にして「高くなる」と感じる人が多いんだね

理由➁会社員にはない税金を払うから

会社員にはいくら年収が上がっても「事業税」や「消費税」は発生しません。該当するフリーランスはこれらの税金が徴収される分高額になります。

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フリーランスならではの税金が増えるんじゃ。仕事内容によってはそれが「高い」と感じるケースに該当するな

理由③会社員にはある給与所得控除がないから

会社員には収入の金額に応じて65万円~220万円の「給与所得控除」があります。これはフリーランスには適用されないため、経費があまりかからないような職種のフリーランスは税金が高くなることも。

ちなみに、フリーランスには会社員にはない「青色申告特別控除」があります。「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出し条件を満たすと、10万円か65万円控除が適用になるというお得な制度。確定申告は青色申告で行うことをおすすめします。

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給与所得控除は無いけど、フリーランスならではの青色申告特別控除があるのなら気持ちが楽になったよ!

理由④会社員のように先に天引きされないから

会社員の場合は毎月の給料から所得税と住民税が天引きされます。いわば12回払いです。フリーランスは企業との仕事でない限り、源泉徴収されません。1回の支払いが多くなるため、負担に感じる人が多いのです。

  • 所得税→翌年3月に一括納入
  • 住民税→翌年6・8・10・1月の4回に分けて納入
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天引きと違って、自分自身で大きな税金の動きが見えるから精神的に「高い」と感じるんじゃ

フリーランスの税金対策の基本2か条

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フリーランスの税金が高いって言われてるけど、しっかりと対策を組めば乗り越えられそうな気がしてきたよ!

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もちろんじゃ!ここではフリーランスが知っておきたい基本の税金対策を紹介するぞ。

納税は国民の義務!ですがムダな税金を支払うのは避けたいですね。

ここまでの内容をふまえた節税対策の基本はこちら。収入からのひき算部分【①経費】と【②控除】を使いこなしましょう!

①経費をたくさん作る

1つ目のひき算要素【経費】をたくさん作りましょう。

フリーランスでは意外な支出が経費になることも。自分の行う事業に関係がある支出かよく見極めることが重要です。

ポイント
たとえば娯楽に思えるような漫画の購入費用。もしあなたが漫画のレビューを書いて生計を立てているライターであれば、れっきとした経費として計上できます。

フリーランスによくある経費

以下はフリーランスの経費として代表的なものです。参考にしてくださいね。

項目詳細
新聞図書費雑誌や書籍代など
消耗品費10万円以内のパソコン用品、インク、コピー用紙代など
交際費営業目的の接待での飲食費など
取材費取材にかかった飲食代、手土産代、交通費など
修繕費パソコンやカメラの修理費など
地代家賃事務所の家賃、駐車場代など
会議費打ち合わせの飲食代など
外注費外部への業務委託費など
通信費電話代、インターネット利用料、ドメイン・サーバー代など
外注費業務委託費など
水道光熱費電気・ガス・水道代
租税公課一部の税金(事業税・固定資産税など)
研修費セミナーへの参加費など

注意点

経費をたくさん作る=「無駄遣い」になってしまうと単純に利益が減る一方です。あくまで必要な支出を経費として計上するということをお忘れなく。

また、あまりに高い経費率も税務調査の対象になりますので、本当に経費として説明できるものかどうかきちんと判断してくださいね。

②控除をたくさん使う

2つ目のひき算要素【控除】をたくさん使ってください。

こちらに関しては、使えるものはすべて使いましょう!そのためにはまず、どんな控除があり、自分にはどれが当てはまるのかきちんと知っておくことが大切。制度が改定されることもあるので、必要な情報は常にキャッチするよう意識してくださいね。

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フリーランスがもっと節税できる4つのポイント

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羊ちゃん、フリーランスが節税できるポイントはまだあるんじゃ!知っているのと知らないのでは後々大きな差が付くぞ!

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フリーランスはいかに節税していくかがポイントなんだね!

フリーランスが実践できる節税のテクニック、実はまだまだ存在します。自分で調べなければ誰も教えてくれません。この機会にしっかりマスターしましょう!

①社会保険控除で節税

加入義務がある「国民健康保険」や「国民年金」以外にも控除できるものがあります。任意で加入する、国民年金の「上乗せ部分」です。厚生年金の代わりに多くのフリーランスが加入しています。

具体的には以下の2つ。

  • 国民年金基金
  • 付加年金

どちらも全額控除になるので大きな節税効果が期待できます。

ポイント
2つの制度の併用はできないので注意してくださいね。

国民年金基金

口数に応じて掛け金と受給金額が決定します。加入する口数は自分で設定することができ、毎年1回変更も可能。その年の収入に応じて掛け金を設定し所得を調整できる点も、節税に期待できますね。

私的年金であるiDeCoと併用する場合、掛け金上限は合わせて月額68,000円です。また、途中で解約できませんので加入前に十分検討してくださいね。

付加年金

月額400円で年金に上乗せできるので、低収入のフリーランスでも加入しやすい制度です。200円×(収めた月数)分年金が増え、2年間積み立てれば元が取れる計算です。

iDeCoと併用の場合、掛け金の上限は合わせて月額67,000円までとなります。

②ふるさと納税で節税

本来自分の住んでいる自治体に支払う税金を、応援したい自治体に支払うこちらの制度。税金を好きな自治体に前払いすると、実質負担2,000円でお得な返礼品がもらえます。会社員・フリーランス問わず人気の制度ですね。

ただし、控除に上限があるのが注意点です。

ポイント
上限額は年収や家族構成により異なりますので、シミュレーションサイトなどで確認してから納税するようにしてくださいね。

③小規模企業共済で節税

毎月積み立てたお金を事業を辞めるときに受け取るという、自分で退職金を用意することができる制度です。

掛け金は全額控除対象。さらに、受給される際も「退職所得控除」が適用になるので節税効果はダブルで発揮されます。

掛け金は1,000円~7万円の間で500円単位で設定。銀行の金利が0.001%程の低金利時代に1~1.5%の高金利も魅力です。ただし以下の点に注意が必要です。

注意点

  • 12か月未満で解約→掛け捨てになる
  • 20年未満で解約→解約手当金が掛け金を下回る

ポイント
長くフリーランスとして働く方の加入をおすすめします。

④iDeCoで節税

老後の備えとして毎月積み立てるという点で小規模企業共済と似ていますが、大きな違いは金融商品で資産を「運用」するということ。

掛け金は5,000円以上1,000円単位で自分で設定することができ全額控除。(※掛け金上限は68,000円)

資産運用した利益は通常20%という高い税金がかけられますが、iDeCoなら非課税!受給時も税制優遇アリのお得な制度なんです。ただし、運用リスクは自己責任。

ポイント
ある程度リスクがあってでも、非課税でお得に資産運用して老後資金を貯めたい方にはおすすめですよ。

フリーランスが税金で困らないために!最低限のやることリスト

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色々な税金の基本から、節税方法まで沢山分かったよ!だけど、情報量が多すぎてちょっとパンク気味…(笑)

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よし、ここでは最後に「最低限やるべきこと」をまとめるぞ!

押さえておくべきポイントが幅広く、どうしてもややこしくなってしまうフリーランスの税金問題。

フリーランスになったとき(なると決めたとき)に最低限やっておくべきことを紹介します。損をしない&慌てないための必須事項です。ここだけは押さえておきましょう!

使った経費の領収書をためておく

フリーランスにとって、「領収書は現金と同じ」と言われています。経費として計上できる領収書には、大きな節税効果があるからです。落とせるべき経費をムダにしないよう、領収書の保管は徹底しておきましょう。

また、支出に余白があることで経費を計上する際の信用が増すことがあります。経費外の領収書も保管しておくようにしてくださいね。

翌年に請求される住民税・社会保険料を貯金しておく

会社を退職してフリーランスを考えている方は、翌年に請求される住民税と社会保険料を見越した貯金をしておきましょう。各市町村窓口にて大体の試算はしてもらえますので、不安な方は問い合わせてみてくださいね。

開業届と同時に青色申告承認申請書を提出

簡単とされていた白色申告ですが、制度の改正でその手間は10万円控除の青色申告とさほど変わらなくなりました。便利な会計ソフトも流通しているので、65万円の控除に必要な複式簿記も個人で記帳可能です。

10万円もしくは65万円の「青色申告特別控除」を受けられるよう、「青色申告承認申請書」は忘れずに提出しましょう。

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【番外編】サラリーマンで副業する場合の確定申告は必要?

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ちょっと余談だけど…副業で稼ぐ時って確定申告はしなきゃいけないんだっけ?

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答えとしては、基本的には収入がある以上確定申告は必須じゃ!

副業でも原則、確定申告は必要です。申告漏れで脱税すると多額の延滞料が発生する場合も。

どうしても会社にバレたくない!という方は、確定申告時に住民税の徴収方法を「自分で納付」を選択。さらに住民税を通知する役所に「本業と副業分の住民税を分けて発送」してもらえるよう頼むことで予防線を張ることができます。ただし絶対ではありません。

ちなみに、確定申告しなくていいケースは、年間所得(売上-経費)が20万円以下で、会社の年末調整で税金計算が完結している場合。しかしこの場合でも住民税の納付義務は発生するので市町村窓口で申告する必要があります。

フリーランスは税金を正しく理解することから始めよう

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ややこしくて難しくて心配だったけど、ちゃんと理解できたからフリーランスの税金に向かいあえそうだよ

もの知り博士のアイコン画像もの知り博士

フリーランスの税金が高いとよく言われるけど、その分節税対策ちゃんと理解すれば怖くないぞ!

フリーランスは税金に関して無知だと大きな損をします。逆に、味方につけてしまえば会社員には使えない正攻法で節税することも可能です。

税金で得するか損するか、それはあなた次第です。税金を正しく理解して不安を取り除き、フリーランスとしての人生を充実させてくださいね!

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