フリーランスになりたいって憧れはあるんだけど、請求書とか会計系の知識って全然ないんだよね
会社員の頃に請求書や見積書を作ることはあっても、決められたテンプレに金額や内容を打ち込むだけのシンプルな作業がメインじゃかからな
フリーランスとして自分一人で請求書や見積書を作る上で、最低限しっておくべき内容だけわかれば十分かな?
難しい気がするけど、最低限網羅する内容だけ最初に知っておけばあとは簡単!そのあとはテンプレ化もできるから大丈夫じゃよ
フリーランスにとって確実な支払いを得るため、請求書や見積書は必要不可欠です。それぞれ書き方のルールはありませんが、見やすく明確なものを作る必要があります。そんなことから「この請求書(見積書)って、これであっているのかな?」と不安になってしまうフリーランスも少なくありません。
スムーズに支払いを受けるためにも、漏れのない請求書や見積書を作成できるようにしたいものですね!この記事では、フリーランスが請求書と見積書を作成するうえで最低限押さえておくべき項目をわかりやすく解説していきます。
この記事はこんな人にオススメ!
- すぐに請求書や見積書を作りたい人
- 最低限押さえておくべき項目が知りたい人
- 源泉徴収を請求書に入れるか知りたい人
- 請求書に印鑑を押すべきか悩んでいる人
フリーランス(個人事業主)の請求書とは?記載すべき8つの項目と注意点
報酬金額や作業内容だけ書いておけばいい!ってわけじゃないってこと?
「先方が把握しやすい」にフォーカスするのがポイントじゃ
請求書とは、納品物について対価を請求する際、取引先に送るものです。しかしフリーランスになったばかりの人にとっては、「具体的に何を書けばいいのか…」と悩んでしまうことでしょう。
支払いを受けるためには、クライアントにしっかりと伝わる請求書を作らなければいけません。悩んでいる人も、これから紹介する8つの基礎知識を押さえれば、簡単に請求書ができますよ。
具体的な請求書サンプルとあわせて各項目をご確認くださいね。
請求書サンプル
- 請求番号
- クライアント情報
- 発行日
- 請求内容
- 消費税の表示
- 支払い期日
- 発行者情報
- 特記事項
①請求番号
後々請求書の管理を簡単にするため、通し番号をつけて管理するとスムーズです。請求書番号は、フリーランス側で管理するものであり、クライアントと特別な取り決めをする必要はありません。
クライアントとしても「〇月△日××のの件で…」というよりは「○○番(請求番号)の件で質問が…」と言うほうがスムーズです。
②クライアント情報
クライアント(請求先)の会社名や担当者名、電話番号などを記載します。クライアントが株式会社の場合は、㈱と省略せず、しっかりと「株式会社」と書きましょう。省略することは失礼にあたるとされています。
また担当者が分かっている時は「○○株式会社 営業部△△様」と個人名まで記載しましょう。
③発行日
発行日は請求書を作った日ではなく、クライアント側の締め日を記載するのが一般的です。 あらかじめ確認しておきたい項目のひとつと言えます。
また、締め日を把握していないことで下記のようなトラブルも予想されるので注意しましょう。
④請求内容
フリーランスの請求書では、自分で月の成果物の内訳を記載します。商品名やサービス名・個数・金額などを具体的に書きましょう。
金額は外税・内税の区別を明確に。請求の際に重要となります。項目ごとに分けて書くと見やすくなりますよ。
⑤消費税の表示
消費税を記載します。現在消費税が10%と8%で混在しており、ややこしいですが正確に書きましょう。
内訳に軽減税率の対象とならない(10%)と対象となる(8%)を分けて記載し、それぞれの消費税率を明確にしましょう。
⑥支払い期日
クライアントへ支払いの期限を示します。
通常請求書が発行されてから2週間~1カ月程度が支払い期限になることが主流ですが、クライアント側で支払い期日が規定で決まっていることもあるので前もって相談しておきましょう。(契約書に記載されていることも)
⑦発行者情報
フリーランスの情報を記載します。クライアントがどこからきた請求書であるかを把握するため、記載漏れのないようにしましょう。
事業者情報や名前、住所・電話番号などを記載します。
⑧特記事項
特記事項は手続きに変更がある、分割払いにするなど特別に知らせたい情報がある場合に記載します。
例えば、「振込手数料はお客様(クライアント)にてご負担をお願いします」などの文言も、特記事項に書いている場合が多くあります。
フリーランスの請求書に源泉徴収の項目は作ったほうがよい?
ねぇねぇ博士。源泉徴収ってよく聞くけど請求書にも入れないとだめなの?
羊ちゃん、まずは源泉徴収の仕組みから知るのが大切じゃ。意外と知らない人も多いからここでおさらいしよう
クライアント側が法人の場合、源泉徴収税を国に納税する義務があります。そのため、請求書に源泉徴収の項目を書く・書かないに関係なく、請求金額よりも実際の振込額が少ないことも珍しくありません。
源泉徴収はあくまでクライアントが払うものであり、フリーランス側で支払う所得税とは別です。
源泉徴収が必要な範囲は所得税法で決められていますので、案件によって源泉徴収という制度が適応されるかも確認する必要があります。
フリーランスであれば、理解しておきたい知識の一つですね。
まずは源泉徴収が発生する仕事かどうかをチェック
まず請け負った案件に源泉徴収が必要となるか否かのチェックを行いましょう。
フリーランスの源泉徴収に対する考え方は、課税事業者(クライアント企業)によって異なります。そのため前もって確認をしておくのが安心ですね。
源泉徴収の対象となる報酬や料金は国税庁で定められており、以下の通りです。
- 原稿料や講演料。ただしコンクールなどの入賞者に支払う賞金は、一人につき支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収は必要ありません。
- 弁護士や公認会計士、司法書士、税理士への費用
- 社会保険診療報酬支払基金が支払う医療報酬…病院で治療を受けた際に支払う医療費をいいます。社保・国保が病院へ支払う医療費に源泉徴収はなされません。
- プロ野球選手やプロサッカー選手、プロテニス選手、モデルや外交員に支払う報酬や料金・映画や演劇テレビ放送などの報酬や料金、芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬、料金。
- バンケットホステスやコンパニオン、キャバレーやバーに勤めており、ホテルや旅館に派遣される人間に支払う報酬や料金。
- 能力に応じて一時的に支払う契約金(プロ野球選手の契約金など)。
- 広告宣伝のための賞金や、馬主に支払う競馬の賞金。
源泉徴収が発生するなら請求書に源泉徴収額を入れておくとスムーズ
源泉徴収が発生する仕事内容であることがあらかじめ分かっている場合は、請求書に源泉徴収を入れておいたほうがスムーズです。
そのほうがクライアントとしても丁寧でしっかりとした印象を受けますし、双方の勘違いを防げます。源泉徴収の計算式は以下の通りです。
- 100万円以下 : 報酬の10.21%
- 100万円超 : (報酬-100万円)の20.42% + 102,100
フリーランスの請求書に印鑑は押すべき?
素朴な疑問だけど請求書に押印って必要なの?
いい質問じゃ!請求書原本を郵送しないでメール添付するケースも増えてるからのぅ。解説していくぞ
押印は、必ず必要なものではありません。しかしクライアントより押すように指示されることもあります。そのほうが、正式な書類としての効力が強まるからです。
しかし「押印ってどうすればいいの?」「請求書をパソコンで作る場合は?」とまだまだ疑問がいっぱい!ここでは請求書の印鑑についてもくわしく知っておきましょう。
①PDFで送る場合には電子印で対応
請求書をPDFで送る場合は、電子印を押しましょう。そちらの方が早い上に無駄な手間やお金がかからないもかからずにスムーズです。
電子印とは印影をデータ化し、パソコン上で押印できるようにしたものをいいます。 これによりPDFやエクセルで作った書類にも、簡単に押印ができるようになるのです。
電子印はインターネットの無料ツールでも作れるため、持っておくと便利でしょう。
②原本で送る際には事前に押印について確認!無駄を省こう
請求書を原本で送る際には、押印が必要かをあらかじめ確認しておくとスムーズです。せっかく送った請求書に印鑑を押して送り直すのは手間がかかります。また送料も余計にかかるためです。
そのため請求書に印鑑を押すべきか迷ったら、クライアントに確認をしてみましょう。
フリーランス(個人事業主)の見積書とは?記載すべき8つの項目と注意点
請求書が大切なのはわかるけど、正直見積書ってなくてもいいんじゃないかな?作成する手間もかかりそうだし
見積もりは絶対必要じゃ!見積書を適当に出すと、安く叩かれてしまったり、損をしてしまう恐れがあるぞ
見積書とは、仕事の単価や納期を取りまとめたものです。クライアントに提案し、条件が合えば仕事に結びつきます。しかしあまりにも安い価格で作ってしまうと、後で自分が苦しむことになりますし、高すぎても仕事は取れません。
見積書はフリーランスとクライアントと繋ぐ最初のやりとりなので、慎重に作りたいところ。 イメージがつかみやすいように、見積書のサンプルも用意しました。 見積書を作る際に注意したい、8つの項目を併せてチェックしていきましょう。
見積書のサンプル
- 発行日
- クライアント情報
- 見積作成者情報
- 仕事にかかるおおよその時間と費用
- 見積合計金額
- 備考欄
①発行日
見積書を作成した日時を記載します。見積書に有効期限がある場合に、起算日として重要です。必ず記載しましょう。
特約などに「この見積書の有効期限は、発行日から2週間です」と書いておくと見積書を中途半端なものにせずに済みます。
②クライアント情報
企業や担当部署宛に送る場合は「御中」、担当者個人に送る場合は「様」をつけましょう。部署名もしっかりと明記します。宛名は誤字脱字のないようしっかりと確認しましょう!
③見積もり作成者の情報
自分の住所や氏名、連絡先(電話番号・メールアドレス・SNS)などをしっかりと記載しましょう。
クライアントが問い合わせをしたいときに、連絡先がわかないと困ります。またトラブルがあったときにすぐに対応が可能です。
④仕事にかかるおおよその時間と費用
納期や費用はクライアントが最も注目する部分です。「執筆料」「製作費」とおおまかな書き方ではなく、作業を細かな工程に分けて書くと見やすいでしょう。
「どんな作業にどの程度の時間がかかって、お金はいくらなのか」をクライアントは一番知りたがっています。
⑤見積もりの合計金額
クライアントが求める全ての工程をこなし、最終的にいくらかかるのかを記載します。合計金額を書いて終了ではなく、内訳まで細かく書きましょう。
そのほうがクライアントとしても、「この作業をもっと安くできない?」「この工程はいらないよ?」など提案がしやすくなります。クライアントの一番気にする部分ですので、疑問点がないような書き方をしましょう。
⑥備考欄
「納品は正式受注後1カ月」や「見積書の期限は発行から2週間」など補足説明があれば、備考欄へ記載しましょう。取引確定日によって金額が変わる場合は、注意が必要です。
特に伝えることがない場合は、短いあいさつ文や簡単なメッセージを添えるのもよいでしょう。
フリーランスの悩み!見積額の決め方のポイント3つ
自分の相場で価格を掲示できる見積書だけど、コレ!っていう価格の決め方のアドバイスが欲しいな
自由度が高いからこそ迷ってしまうんじゃよな。いくつかポイントを挙げていくぞ
フリーランスは自分の仕事は自分で自由に決められるのが大きなメリットです。「少し高いかな?」と思っても、クライアントが「OK」を出せば問題はありません。
しかし「自分の価値」を自分で決めるのは難しく、悩みどころです。また安ければいいというものでもありません!ここではフリーランスがスムーズに価格を決めるためのコツについてご紹介します。
①業界の相場を把握する
フリーランスとしてやっている仕事を自分しかやっていないのであれば、価格を自由に設定して構いません。しかしそうでない場合、必ず相場を見き分けて受注する必要があります。
迷ったらフリーランスの求人サイトやクラウドソーシングサイトなどを確認し、相場を確認してみましょう。
②納期までの期間も価格に盛り込む
もしクライアントが仕事を急いでいる場合、フリーランスは別の仕事を断って注力しなければならなくなります。
このようにクライアントに事情があって、それに応える場合は報酬を上乗せしてもよいでしょう。クライアント側にメリットがある価格設定であれば、OKがもらえる可能性も高まります。
③時給換算で考えるとシンプル
作業ボリュームや難易度、自分の現在の仕事量を比べ、どの程度時間が使えるかを一カ月単位で算出します。そしてその上で時給換算してみましょう。
例えば自分が時給「2000円は切りたくない」と考えるのであれば、2000円×かかるであろう時間を算出し、報酬を決定します。そこに最低限必要な材料費や設備費をプラスし、最終的な見積金額とするのです。
フリーランスの請求書や見積書を無料で作ろう!おすすめテンプレートサイト3選
請求書や見積書で最低限押さえておくべき項目はわかったものの…やっぱり楽したい!(笑)
駆け出しフリーランス の頃は何かと忙しいからのぅ。そんな時はテンプレを活用して時短するのじゃ!
見積書をイチから作るのは大変な作業です。経費もかかります。そんな時は、無料で使えるテンプレートサイトを使ってサクッと作ってしまいましょう!
今回は特におすすめしたい無料テンプレートサイトを3つ厳選しました。フリーランスに必要不可欠な見積書を、時間をかけず簡単に作りたい人はチェックしてみてくださいね。
①Misoca(みそか)
シンプル操作で請求業務がすぐに完了!なんと見積書や請求書、納品書が1分で作れるお手軽なソフトです。
豊富なデザインテンプレートから好きなものを選んで文字を入力するだけ!計算ソフトよりも早く金額を自動計算。消費税率10%および区分記載請求書に対応しています。請求書の発行を「自動作成予約」しておけば、定期的に自動作成。請求漏れを防ぎます。
全部のプランを1年間無料でお試しできるんだ!とにかく太っ腹なサービス!
有料プランもあるのだけど、急に課金はちょっと…なんて思ってたら、なんと1年間も無料で全部のプランを試せたよ!元々は有料なサービスだけあって、とにかく簡単&スピーディに請求書や見積書を作れたんだ。
特に自動で請求書を発行してくれる「自動作成予約」は超便利!継続案件で、一定額毎月請求できるクライアントがいるフリーランサーには特にぴったりだと感じたよ。
②マネーフォワード クラウド請求書
ビスネスに使える請求書や見積書など100種類以上のテンプレートが無料でダウンロードできるサイトです。どれもシンプルで見やすいデザインばかり!ビジネスシーンにナチュラルに溶け込みます。
もちろん、軽減税率にも対応しているので、すぐに使えます。ダウンロードは計算式入りのエクセルなので、数字を入力するだけで自動計算がされ便利!
初めて請求書や見積書を作る人におすすめかな。
無料だし気兼ねなく利用できたよ。入力方法もサンプルがもともと入っているから、宛先の書き方や押印位置とかも迷わなかったんだ。初めての作業でも戸惑うことなく請求書や見積書が作れた!
とにかく必要最低限の請求書や見積書が作りたい!って人には「マネーフォワード クラウド請求書」がぴったりそう。デザインは無難なものが多いから、フリーランス業が軌道に乗って少し余裕が出来たら個性的なものにシフトするものありかな。
③ビジネス テンプレート
ビジネスで使えるエクセルテンプレートが無料でダウンロードできるサイトです。標準的なデザインはもちろんのこと、源泉徴収や値引き、繰越金額など、用途に応じたパターンが数多く用意されています。
エクセルで計算式入りなので、数字を入力するだけでサッと表示されるのも効率的。請求書や見積書のダウンロードだけでなく、挨拶状や送付状の例文も豊富に用意されています。
請求書や見積書を作れるだけじゃない!プラスアルファで嬉しい情報が盛りだくさんだった
「ビジネス テンプレート」が、他のテンプレサービスと大きく差をつけたポイントがあったんだ!なんと、フリーランスに役立つコラムも満載で、ちょっとした疑問なんかもすぐに調べられるんだよ。
請求書や見積書もそうだけど、いざ自分一人で対応するってなると、意外と不安になったりすることもあるよね。そんな時このサイト一つでいろいろな解決策が見つかるのは本当に頼もしかったよ。